山田くんの養蜂講座第35講座 巣碑枠の2つの保存方法
山田くんの養蜂講座第35講座では、巣碑枠の保存方法を紹介します。巣碑枠は養蜂家にとって非常に重要な資産です。巣碑枠があると春や秋の増勢が非常に楽になるからです。このように巣碑枠は大切な資産ですが、保存方法を間違えると巣虫に食べられ使い物にならなくなります。使用している巣碑枠にはスムシがいるか卵が産み付けられるなどしているからです。また、巣碑枠を保存する前には病気の予防、耐性ダニを防ぐために行って頂きたい重要な作業があります。重要な作業から説明します。
①巣碑枠を保存する前の重要な作業
病気を防ぐため、巣碑枠は使い回さないようにします。複数群飼育している場合は、巣碑枠を巣箱から取り出す時に巣碑枠に群の名前を書き込みましょう。
次に巣碑枠の仕分け作業を行います。具体的には使用から3年が経過した巣碑枠と3年以下の巣碑枠を分けます。
巣碑枠は3年を目安に交換または巣礎の張替えが推奨されています。巣碑枠は長く使うと巣房壁が厚くなり蜂児が小さくなってしまいます。ダニの薬(アピスタン)は巣房に蓄積するため巣碑枠を長期間使用し続けると耐性ダニの要因になると共に蜜蜂の免疫系にダメージを与える恐れがあります。この他に、汚れが蓄積し病気になるリスクも高くなります。以上のことから巣碑枠は3年を目処に張替えや交換が推奨されています。
※3年が経過しているか分からない場合は、色と巣房の厚さで判断して下さい。新しい巣碑枠は黄色です。蜜蜂は巣房に修復と抗菌のためプロポリスを塗るので年数が経過すると黒くなります。黒くなり巣房が厚くなっている場合は交換しましょう。
②巣虫への2つの対策
何枚の巣碑枠を保管するかによって対策は2つに分かれます。保存枚数50枚以下にお勧めなのがB401です。巣碑枠の枚数が50枚以上にお勧めなのが冷凍庫での冷凍処理です。スムシは0度以下に48~72時間放置すると死ぬと言われています。冷凍庫に入れて48~72時間が経過したら取り出しビニール袋など密閉できる物に入れ、日の当たらない室内で保管します。