2016年の7月の山田くんの養蜂日記
西洋蜜蜂 産卵異常 女王蜂の開放 2016年7月28日
作業内容:無人ヘリコブターの作業確認、内検、捕殺器作成
今日無人ヘリコブターの農薬散布が終わりました。
↑無人ヘリコブターの農薬散布の様子。色々とご協力頂き被害は出ないで済みました。
無人ヘリコブターの作業の様子を確認してから仮眠。
その後内検(産卵状況、貯蜜状況の確認が主な目的と女王蜂の開放)と捕殺器の作成、取り付けを行いました。まずはカーニオラン系の女王蜂の開放作業からです。
↑王カゴに群がる働き蜂に煙を吹きかけ働き蜂の女王蜂に対する殺意を確認する様子。殺意が消えていたので巣碑枠の変性王台を取り除き女王蜂をカゴから開放しました。
女王蜂が無事受け入れられ産卵を開始するまで7~10日程かかります。その間は女王蜂の地位は不安定なので内検は控えます。次回の内検は7日後です。無事を願います。
女王蜂を開放した後は通常の内検です。内検の結果、産卵異常を起こしている群を発見!産卵がまばらで働き蜂の数が以前よりも大きく減っていました。
↑産卵異常を起こしている巣碑枠の様子。
産卵異常(雄と働き蜂をランダムに産んでしまう)というよりも産卵能力が低いといった感じです。
今回は下記内容にて対応しました。
1、女王蜂の確認(女王蜂は確認できました)
2、巣碑枠の整理
働き蜂の数がかなり減っていたので女王蜂のいる巣碑枠を1枚残し他の巣碑枠は全て破
棄。新しい巣碑枠を1枚追加。
女王蜂の産卵異常は基本的に正常に戻ることはありませんが、希に戻る場合があります。
そのためしばらく様子を見ます。
西洋蜜蜂 出張メンテナンス 無人ヘリコブター 2016年7月27日
作業内容:無人ヘリコブターの作業確認、出張メンテナンス、捕殺器作成
昨日の雨のおかげでハチミツソウが一気に大きくなりました。
↑順調に成長するハチミツソウ。このままの順調に育てば1mは超えそうです。10月頃の開花になるでしょうか。
今日は3回目の無人ヘリコブターによる農薬散布が行われました。朝5時半から作業に立ち合わせて頂き、作業の様子を確認した後は出張メンテナンスに出かけました。
本日のご依頼内容は『雄蜂巣門の前に沢山死んでいるから見て欲しい』です。
作業内容
STEP1:状況の確認
雄が沢山死んでいました。死骸は綺麗な物が多かったです。また、まだ生きている雄蜂
を働き蜂が運び出していました。
STEP2:ダニの寄生の確認
雄が死ぬ最大の原因はダニです。そのため始めにダニの寄生率を確認しました。
寄生率は1.5%以下でした。
STEP3:原因を探す
巣碑枠を取り出して初めに気になったのが雄蜂の数が異常に多いことと小さい雄が
見受けらることです。雄蜂巣礎枠は未使用。
巣碑枠の様子を確認すると働き蜂と雄蜂がランダムに産み付けてありました。
以上のことから女王蜂の産卵異常が原因だと判断しました。産卵異常で雄蜂が多く
生まれてしまったので働き蜂は雄の数を正常に戻すため雄蜂を殺し巣門の前に捨てる。
さらに、産卵異常なので雄蜂の羽化率が悪く羽化しないで死んでいる物も巣門の前に
捨てる。
以上を繰り返し行うため巣門の前に沢山の雄蜂の死骸が出ていると判断しました。
STEP4:対策
巣碑枠の様子を確認すると産卵が始まった起点から4枚は産卵異常が確認されましたが
4枚以降の巣碑枠は正常に産卵がされていました。
そこで産卵異常が起きている巣碑枠を4枚破棄し正常な巣碑枠を新しい巣碑枠で挟むよ
うにしました。巣碑枠を捨てることで雄が増えることを防止できます。
また、女王蜂の産卵が正常に行われているかを確認しやすくなります。
以上でメンテナンスは終了です。暫くは雄が捨てられると思いますが次第に雄の数が減り
正常な群に戻ると考えています。
今回のケースは希です。女王蜂の産卵に異常が起きると基本的に戻りません。
また、産卵開始時は正常で暫くしてから起きることが多いからです。
今回は始めが産卵異常で暫くしてから正常に産卵を開始したようです。
以上が出張メンテナンスのレポートです。お困りのことありましたらお気軽にご相談下さい
ませ。
西洋蜜蜂 巣箱出荷、捕殺器作成 2016年7月26日
作業内容:巣箱出荷、捕殺器作成
今日は久しぶりの雨です。中々雨が降らず、最近植えた蜜源植物、ハチミツソウ、ギンバイカ、ティーツリーなどが水切れになりやすく毎日の水やりが欠かせず大変でした。
午前中は巣箱の出荷作業、昼からは捕殺器の作成作業です。
↑作成した捕殺器の様子。
来月初旬までには完成させます。
西洋蜜蜂 カーニオラン 女王蜂導入 2016年7月25日
作業内容:内検、女王蜂の導入
スロベニア産のカーニオランの女王蜂が届きました。
↑届いたカーニオランの女王蜂の様子。少し小ぶりですが無事生きて届きました。
女王蜂の導入の流れは
1、健康な群から割り出しを行い無王群を作る
2、女王蜂を導入する
3、受付状況を確認して女王蜂を王カゴから出す
以上です。
流れは簡単ですが女王蜂の導入は難しく100%成功するわけではありません。群に馴染むまでに死んでしまったり、群に馴染まなかったりなどするからです。
女王蜂を導入したら3日程そのままにして群に馴染むのを待ちます。昨年は100%成功したので今年も100%成功することを祈ります。
西洋蜜蜂 アメリカリョウブ 2016年7月22日
作業内容:給餌、内検、捕殺器の作成
今日は7月の蜜源植物を紹介します。アメリカリョウブです。日本に自生しているリョウブは白色の花ですが、アメリカリョウブは白、ピンク、薄いピンクの花が咲きます。
日本のリョウブは5~10年に1度太い流蜜が起きると言われています。一方、アメリカリョウブは毎年流蜜するようですが、流蜜は太くなさそうです。
アメリカリョウブの様子(下記写真)
アメリカリョウブは最大で3m程にしかなりません。また苗が小さい頃から花が咲きます。おすすめです。
西洋蜜蜂 新しい代用花粉 2016年7月20日
作業内容:給餌、内検、捕殺器の作成
外気温が高く昼間の作業は難しいです。外仕事は午前中と夕方に行うようにしています。雨が降ってくれないので最近植えたハチミツソウやティーツリーには毎日の水やりが欠かせません。
↑ハチミツソウの現在の様子。暑さに負けず元気に育っています。植えた時に比べ随分大きくなりました。
今日は今までとは違う新しい代用花粉を試しに与えてみます。給餌の基本は花粉(代用花粉)です。代用花粉を与える場合に重要なのが、原材料が明確なことと多様性です。
販売されている代用花粉は原材料が明確でないことが多いです。何でできるかわからない物は怖くて与えられません。
栄養の偏りをなくすため色々な代用花粉を組み合わせて与えることが重要です。基本は米ぬかですが栄養の偏りを解消するため新しい代用花粉を試しに与えることにしました。
↑今日与えた新しい代用花粉。原材料は明確なので安心です。米ぬかとは全く違う感触で練り具合がよく分かりません。少しゆるいかもしれませんが、与えて見て様子をみます。
※代用花粉はトレーに入れて与えます。おすすめは100均で販売されているトレー(下記写真)です。半分に切って使います。
西洋蜜蜂 捕殺器 装着 2016年7月18日
作業内容:内検、捕殺器の装着
今日は気温が高く作業を行うのが大変な1日でした。
イタリアン系の女王蜂の交尾飛行の結果確認から行いました。外気温の影響だと思いますが、7月になってから誕生した女王蜂は交尾飛行に行くまでに時間がかかります。時間がかかれば群が弱くなるので後の伸びが悪くなります。
今年は移虫の結果がよくない時期があったため7月まで割り出しを行いましたが、やはり割り出しは6月中旬までのようです。
交尾飛行の確認の後は巣箱の交換と3階建てにする作業です。巣箱のサイズが巣碑枠の枚数とバランスが悪いと巣箱内部の温度が上昇しやすくなり、蜜蜂が体力を奪われてしまいます。
↑二階建て満群の巣箱の様子。巣門に多くの働き蜂が固まっています。夜になるともっと多くの蜂が巣門に出ます。蛙などの外敵に食べられやすくなってしまいます。
↑三回建てにした巣箱の様子。巣門に居た働き蜂は3階建てにしてからしばらくすると巣箱に入って行きました。
巣箱の交換を終えた後は捕殺器の装着です。昨年は襲撃が早かったので完成した捕殺器はどんどん取り付けて行きます。
↑従来型の巣箱に取り付けた山田くんの巣箱専用の捕殺器。写真に写っている捕殺器は蜜蜂の羽の痛みを軽減するため正面を金網からネットへと変更してあります。
8月15日までに捕殺器の装着作業を終えることが目標です。
西洋蜜蜂 捕殺器の作成 2016年7月17日
作業内容:捕殺器の作成、草刈、合同
朝から雨で内検は中止で捕殺器を作成しました。お盆までに150個の作成を目標に頑張っていますが現在60個。間に合うか微妙なので明日から仮の対策としてネットで覆う作業を行います。
↑制作中の捕殺器の様子。オオスズメバチに襲われると数時間で全滅します。丹精込めて育てて来た蜜蜂をオオスズメバチの餌にはできません。襲来が始まるまでに150個完成させます!!
夕方になり雨が止んだので蜂場の草刈を行い、暗くなってから交尾飛行に失敗した群の移動と合同を行いました。
西洋蜜蜂 出張メンテナンス 2016年7月16日
作業内容:出張メンテナンス
午前中に愛知県のK市に出張メンテナンスに伺いしました。
作業内容
・内検の流れの説明。
・餌の作り方と与え方。
・2階建ての仕方。
・7月の飼育のポイント。など
今回メンテナンスさせて頂いたのは今年出荷させて頂いた新王群でした。4枚群で6月上旬に出荷しましたが、早い群は2階建てにできる状態になっていました。お届けした群全てがしっかりと伸びていたので安心しました。
全ての群大きな無駄巣を作り、額面蜂児になっていて勢いはあったのですが、貯蜜状態はかなり厳しかったです。
巣碑枠を取り出し貯蜜状態を説明すると『蜜蜂が沢山いるから餌は不要だと思い与えいない。まずい状況ですね。早急に餌を与えます。』と現状の把握とこれから何をやるのかをしっかりと理解して頂けました。
流蜜が続いているようだったので2~3回給餌を行いしっかりと貯蜜させて下さいと伝えメンテナンスは終了です。
出張メンテナンスの帰りにフラワー美貴により蜜源植物を購入。今日は祝いの木とティーツリーを数本購入。蜂場には40本程のティーツリーが植わっていますが見るとつい欲しくなってしまいます(汗)
↑購入した蜜源植物。祝いの木は昨年購入しましたが枯れてしまったので今回は枯らさないようしたいです。後はトウネズミモチとサンゴジュが欲しいです。広い土地があれば、カラスザンショ、キハダなどを植えたいです。
西洋蜜蜂 カーニオランの新女王蜂 2016年7月
作業内容:女王蜂の確認
今日はカーニオラン系の新女王蜂が交尾飛行に成功したかどうかの確認です。確認の結果、失敗したのが2群、未交尾が4群、その他は成功しました。
↑交尾飛行に成功したカーニオランの新女王蜂。体格が大きく非常に立派です。
カーニオラン系の後はイタリアン系(6月末に変性王台で割り出した群)の確認です。早い群では交尾飛行に成功し産卵を開始していました。ダニの寄生が進んでいた群は王台が全て壊されてしまい女王蜂は誕生してくれませんでした。失敗した群は親群と合同させます。
ダニの寄生が進んでしまっていると何らかの異変が起きやすいです。
西洋蜜蜂 無人ヘリコブター 2016年7月14日
作業内容:無人ヘリコブターの立ち会い、内検
今日は1年でもっとも神経質になる日です。無人ヘリコブターで農薬が散布されるからです。
数年前の大惨事を二度と繰り返さないため散布元に『早朝(5時頃に散布すること、ネオニコチノイド以外の農薬を使用すること、ヘリコブターの高度を可能な限り下げること』などの協力をお願いしています。協力の結果今年も被害無く1日目を終えることができました。
↑農薬の散布が終わった後の巣門の様子。異変は無くいつもと同じように換気のため滑走路で羽を動かしています。農薬を散布しなくてもいいように米の評価基準を見直して欲しいです。
仮眠の後内検です。カーニオランの交尾飛行の結果を確認しました。気温が高くなったことと雨の影響でしょうか?3割がまだ未交尾でした。越冬を考えると少しでも早く産卵をして欲しいのですが、私が慌てても仕方ないですね。
内検を終えた後は、先日購入したアメリカサイカチと本日届いたブラックティーツリーを植えました。
↑地植えにしたブラックティーツリーの様子。非常に状態もよく、私と同じ位の背丈です。来年開花して欲しいです!!支柱が無いので倒れてしまいます。後日支柱を追加します。
西洋蜜蜂 アメリカサイカチ 2016年7月12日
アメリカサイカチが届きました。
↑届いたアメリカサイカチ。マメ科で葉はアカシアに似ています。
日本に自生するサイカチは10~15mまで成長します。またトゲがあります。一方アメリカサイカチは5m程にしかならずまたトゲがないです。5月に小さな花が咲きます。
開花は何年後でしょうか?今回のアメリカサイカチの他にも蜂場には色々な種類の蜜源植物(トチ、ケンポナシ、アズキナシ、エンジュ、ツノアカシア、ティーツリー、シロモジ、クロモジ、ダンコウバイ、南京ハゼ、ビービーツリー、ツルウメモドキなどなど)を植えましたが、開花してくれているのはごく一部です。早く開花して少しでも蜜蜂にとってよい場所になって欲しいと願っています。
西洋蜜蜂 新しい血統 大当たり 2016年7月10日
今日イタリアン系の女王蜂が届きました。今年の6月に新しい血を入れるため女王蜂を購入し飼育していましたが、この女王蜂が大当たりでした。親蜂にしたいと思える程の産卵能力の高さです。
新しい血を入れるため種蜂や女王蜂をちょこちょこ購入しますが、親にしたいと思える蜂には中々出会えません。
↑導入し大当たりだった女王蜂の様子。越冬を考えると1匹では心細いので追加で購入し本日届きました。女王蜂とのご対面が非常に楽しみです。
西洋蜜蜂 マツバボタン 2016年7月7日
今日は7月にお勧めの蜜源植物(主に花粉源)を紹介します。
マツバボタンです。
マツバボタンは1年草です。花は午前中のみ咲きます(品種によっては1日咲きます)。1つの花は2~3日程度しか咲きませんが次から次へと開花し秋10月位まで咲きます。大きくならないので場所を取りません。またこぼれ種でよく増えます。
↑巣箱の前に植えたマツバボタンの様子。
↑マツバボタンに訪れる蜜蜂の様子。
西洋蜜蜂 はちみつそう 2016年7月6日
作業内容:内検、給餌
今日は昨日分けて頂いた(購入した)はちみつそを畑に植えました。
↑はちみつそうの様子。とても立派な苗です。はちみつそうは北アメリカから導入された蜜源植物ですが分からない事が多いです。8~10月に開花するとのことなのでこれからが楽しみです。
西洋蜜蜂 繋ぎの色 2016年7月5日
作業内容:羽化の確認、交尾飛行の確認
今日はカーニオランの羽化と受付の確認です。作業を行うために巣箱を開けるといつもよりも蜜蜂が興奮しています。なぜこんなに興奮するのだろうかと原因を探すため内検の手順を確認。
巣箱の横に立ち→巣箱をノック→蜜蜂と呼吸を合わせ→巣箱を開ける。
いつもと同じ手順ですが、蜜蜂はバタバタ!煙を吹きかけても意識の方向が変わらない。うーん、このままでいいかと内検を続けたら2箇所刺されました。
内検を中止し何か原因がある筈だと色々考えた結果、答えが分かりました。
繋ぎの色です。いつもは白か青の繋ぎを着ていますが、今日の繋ぎは先日新調した物でネズミ色です。繋ぎを新調しに行った時にメッシュで暑さを軽減してくれるという繋ぎを発見!色はネズミ色。黒っぽいけれど黒では無いし、少しでも涼しい方がいいと思い購入しました。
この判断は失敗でした。
繋ぎの色が蜜蜂が興奮する原因だと推測し確認のため白の繋ぎに着替え作業を再開。いつも通りの大人しい蜜蜂に戻ってくれました。
とういうことで内検の時に着る服の色によっては蜜蜂に不要なストレスを与えるとともに刺されやすくなることが分かりました。服は白色がお勧めです!!
西洋蜜蜂 ビービーツリー開花 2016年7月1日
7月からは蜜源植物は少なくなる傾向にあります。そのため7月以降の蜜源植物を増やすことは健康な蜜蜂を育てるために欠かせません。
7月の蜜源植物として有名なのがビービーツリーです。今年も昨年同様2本のうち1本が開花し、早速蜜蜂が訪れていました。
↑開花したビービーツリーの様子。3~4年で開花します。昨年購入し鉢で育ているのが2株あるので早めに地植えにします。
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